「引っ越しサービス」とひと口にも様々な種類がありますが、その中でも遺品整理に深く関係してくるのが「形見分け配送」です。
お客様は、
- 故人の想い出を大切にしておきたい
- 故人が愛用していた品を、同じ趣味の知人に使ってもらいたい
などの思いから形見分け配送を依頼されます。
もちろん、生前整理の一環として、自ら形見分け配送を希望される方もいらっしゃいます。
そして私たちは、1人1人の大事な形見を大切に配送し、遠方にお住まいの方へは配達の手配を行っているのです。
今回の記事では、アーチグリーンが行っている形見分け配送のサービス内容と、利用の注意点をお話します。
そもそも、形見分けとは何なのか?
そもそも、形見分けとは何なのか、遺品整理とは何が違うのかを説明しましょう。
形見分けとは、亡くなられた方の遺品を、そのご家族・ご友人に分け与えることを指します。
“何を形見分けするのか”はご本人やご家族に委ねられるところで、必ずしも金銭的価値があるものを形見分けしなければいけないということはありません。
その人たちにとって価値のある物、思い入れのあるものが形見分けされます。
これまで実際にあった物だと、
- 故人が生前着られていたお着物
- 愛用されていたカメラ
- 仕事にしていた習字道具
- 立派な置物
- まだ新しい家具
などが形見分けされていました。
遺品整理・生前整理で出てきた物を全て分けるのではなく、想い出としてどうしても置いておきたい物や、まだまだ使える物を、選り分けるのが形見分けで、形見分けするご家族や知人のお宅まで形見分け品を配送するところまでが、アーチグリーンの「形見分け配送サービス」の仕事です。
遺品整理・形見分けをするタイミング
実際に多いのは、遺品整理のタイミングで、形見分け配送も一緒に行うケースです。
基本的には「遺品整理から形見分け配送まで全てお願いしたいです」と言われることが多く、たまに「遺品整理をしたのですが、親族に分けたいものが出てきたので梱包して運んでほしいです」と依頼されることがあります。
ご遺族の方もお忙しく、遺品整理や形見分けの手配にそこまで時間はかけていられませんので、スムーズな対応を希望されます。
仏教の場合、遺品整理および形見分けは「四十九日忌開け」にされるのが適切とされています。
神式の場合は三十日祭または五十日祭、キリスト教の場合は1ヵ月命日、というように宗派によって、遺品整理・形見分けに適切な時期は異なるようです。
形見分けの配送には運送業の許可が必要
業務としてお客様の形見を預かり、配送するためには、引っ越しなどと同様に運送業の許可が必要です。
当社「アーチグリーン」ももちろん、運送の許可を持って形見分け配送の業務を行っています。
写真は、形見分け配送時にも使用する当社のトラックです。
運送の許可を得た車は、写真のような黒ナンバーであったり、緑ナンバーであったりします。
形見分けの配送を依頼するメリット
運送業者に形見分け配送を依頼するメリットは、きちんと梱包した上で丁寧に大切な品をお届けできることです。
(※ちなみに、包装ではなく「梱包」です。形見分け品は一般的とはプレゼントとは違い、包装してはいけないことになっているので、ご自分で送られる際にも注意してください。)
例えば、お部屋に長く放置されていた形見の数々は、埃をかぶってしまっていることも多々あります。
そこでまずは、形見に付着している埃を丁寧に拭き取ってから、配送中に傷がつかないよう布でくるみ、箱に入れてトラックに積み込みます。
丁寧な梱包を含めた配送を行えるのは、通常の宅配業にはない運送業の強みですし、アーチグリーンの場合は遺品整理に関するプロの知識をもつスタッフが作業にあたるので、「大切な遺品だからこそ、本当に大事に扱ってもらいたい」という方に向いているのです。
遺品整理の技術も持つ会社が行っている引っ越しサービスはこちら!
形見分け配送サービスの料金目安
通常の引っ越しも同様かと思いますが、配送距離や物量によって、形見分け配送サービスの料金は大幅に前後します。
そのため、「○LDKの部屋なら○万円!」と断言できないところではあるのですが、今回は形見分けの平均的な物量である段ボール箱3~4個を基準に、平均料金を挙げたいと思います。
- 遺品整理の後、形見分けを行う場合:5,000円~
- 形見分けのみ行う場合:15,000円~
アーチグリーンでは、遺品整理と一緒に形見分けサービスもお任せいただいた時の方が、料金をお安く設定させていただいております。
「そもそも遺品整理にはどのくらいかかるのかな?」と思われている方は、下記ページをあわせてご覧ください。
形見分け配送のキャンセル料金について
実は最近、「引っ越しの直前キャンセルのキャンセル料が大幅値上げされる」というニュースが出ていたのをご存じでしょうか?
国土交通省から告示されている”標準引越運送約款”のもと、直前解約にかかる手数料を引き上げ、引っ越し業界の損失を抑えることが目的です。
例えば引っ越しの当日キャンセルの場合、これまでは引っ越しの料金の最大20%のキャンセル料でしたが、改定以降は最大50%までキャンセル料を引き上げることができます。
キャンセル料の値は業者によって変わってくるのでしょうが、大きな損失であるドタキャンを防ぐために、最大の50%までキャンセル料を引き上げる業者もあるでしょう。
標準引越運送約款が改定された場合の影響は、形見分け配送サービスにおいても例外ではありません。
キャンセル料の大幅値上げが検討されているのは、2018年6月以降です。
それぞれの業者でどのくらいキャンセル料の値上げが検討されているのかは分かりませんが、とりあえず直前キャンセルはしないことがいいでしょう。
キャンセルになるかもしれないなら出来るだけ早く、どれだけ急でも3日前には伝えておきたいところです。
→ 国土交通省「標準引越運送約款」(現状、まだ改定は書面に反映されていないようです)
形見分け配送サービスは、こんな方にオススメ!
「形見分け配送サービスを、ぜひ利用してほしい!」のは以下のような方です。
- 形見にとって置きたいものはあるけど、大きくて(重くて)運べない
- 自分にとっては価値のあるものなので、宅配業者にお任せするのは不安
- 家の中まで運び入れてほしい
記事の最初の方でも少し先述していますが、大事な形見を確実に届けてもらいたいという想いがベースにある方は、形見分け配送サービスを選択されることが多いです。
形見分け配送サービスのご依頼パターン1
お習字の先生が、亡くなられました。生前、先生が愛用しておられた硯などの習字道具は、丁寧に梱包して生徒さんにお届けすることになりました。
使いこまれている習字道具を見るたび、先生との在りし日の思い出が蘇ってくるのではないかなと思われます。
形見分け配送サービスのご依頼パターン2
あるご家族の、お母さまが亡くなられました。ご実家の荷物を整理されていると、昔お母さまが繕った浴衣が何枚か出てきたそうで、残されたご姉妹で形見分けすることになりました。
形見分けを行う際の注意点
自分で全て手配する場合には、先程も述べたように「プレゼントの様な過剰な包装(ラッピング)をしない」ということがありますが、配送業者に依頼する場合であっても、注意してほしいところがいくつかあるのです。
- 貴金属類の中でも、特に高額過ぎるものは送らない
- 「要らない」というものは送らない
- 相手の了承なく送らない
- あれもこれもとたくさんの量を送りすぎない
- 複数人で形見分けをする場合、誰が何を貰うか必ず決める
貴金属類の中でも、特に高額過ぎるものは送らない
名のある美術品や高級腕時計など、一般的に見ても価値がある高額な形見は、送られる側の方が希望しない限り、送らない方がいいです。
これは“1年に貰った財産が110万円”を超えると、贈与税が発生してしまうという可能性があるためです。
「要らない」というものは送らない
形見分けの対象となる人が、「それは要らない」という形見は、送らないようにしましょう。
「こんな物を貰っても……」と思われては、形見分けとしての意味が無いですし、後々トラブルになってしまう可能性もあります。
相手の了承なく送らない
いきなり形見分けの品が届いたら、送られる側の方はビックリしてしまいます。
嫌な気持ちになる方は少ないかも知れませんが、大きな物だと置き場所に困ってバタバタさせてしまいます。
必ず事前に「こういう品を形見分けしたいけど、貰ってくれますか?」と確認を入れておきましょう。
あれもこれもとたくさんの量を送りすぎない
亡くなった方の想い出は、どれもこれも大切に思えてくるもの。また、生前家具や家電をキレイに使われていた方であれば、まだ活躍するものがたくさん見つかるかもしれませんね。
しかし、何でもかんでも送ればいいのかというと、決してそうではありません。
普通の引っ越しと変わらないくらいの量を形見分けとして家に入れてしまうと、確実に置き場所に困ります。また、配送料金も高くなってしまいます。
本当に形見分けしたい物を、選別しておきましょう。
複数人で形見分けをする場合、誰が何を貰うか必ず決める
例えば、ご兄弟で形見分けをされるなど、複数人が関与する場合は、必ず事前に「誰が、何を貰うのか」を決めておくことが必要です。
うやむやにしていると「その形見は自分が欲しかったのに!」とトラブルに発展してしまうおそれがあるからです。
大切な想い出の品を分け合う形見分けなのですから、そのような形で揉めてご親族・知人同士の仲が悪くなってしまうのは、避けてほしいなと思っています。
形見分け配送サービスの依頼の流れ
形見分け配送サービスの場合は、運ぶ物量が少なく、現場お見積りも要らないことが多いので、通常の引っ越しサービスと比べるとスムーズな流れで依頼していただくことができます。
普段忙しい方の「今、このタイミングでやってほしい!」を叶える即日対応が可能なところは、アーチグリーンの強みです。
以下は、お問い合わせから配送までの流れです。
- 電話などによるお問い合わせ。
- そのまま、担当者がヒアリング。何をどこまで、誰に持っていくのかなどを伺い、すぐにお見積りをお伝えします。(送られる方のご了承はあるかどうかの確認もしています。)
- トラック1台、スタッフ1~2名が現場に向かいます。
- 形見分けする品の埃などをふき取り、丁寧に梱包します。
- 形見分けの対象になる方のお家へ、丁寧に形見をお届けします。
- ご依頼主様へ、電話で完了報告を行います。
大切な形見を丁重に扱い配送するのが「形見分け配送サービス」
以上、形見分け配送サービスの内容や、注意点についてのお話でした。
「何となく聞いたことはあったけれど、何をしてくれるサービスなのか知らなかった!」という方の参考になっていれば幸いです。
大切な人の想い出の詰まった”形見”は、お金には換えられない価値があります。だからこそ、丁重に扱って確実に誰かのもとへお届けすることが必要なのです。
アーチグリーンでは、大切な遺品の整理から形見分け配送まで承っています。
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