遺品整理を始めるにあたって、数ある遺品の中から何を残せばいいか、捨ててしまって後悔しないか、なかなか決められないという方は多いのではないでしょうか?
とはいえ、そのままにしておくわけにはいきませんし、賃貸住宅の場合、早く引き払わないといつまでも家賃を支払い続けなければなりません。
全部残すとすると、人ひとりの家財道具を残すとなればかなりのスペースが必要ですので、現実的ではありませんよね。
今回は、遺品整理で残すものを選ぶ4つのステップと、遺品整理業者に依頼される場合の注意点を紹介します。
遺品整理を始める前がベスト!残すものを選ぶ4つのステップ
残すものは遺品整理を始める前に決めておくことがオススメです。もう始めて困っている…という方は今からもう一度考えましょう。
どの遺品を残すかどうか、実際にどんなものがあるかを見ながら決めていきたい!と言う方もいらっしゃるかもしれませんが、途中で迷って進まなくなったり、大事な物を見過ごしたりしてしまう可能性があります。
また、遺品整理業者に依頼する際も残すものが決まっていると作業がスムーズに進みます。
まずは次のステップをみながら残すものを決めていきましょう。
- 絶対残しておくものリストを作る
- 残したい物リスト|迷ったときは2つの基準で判断
- 溜め込みがちな写真や郵便物の分け方
- 残さない方が多い遺品の種類も参考に
1.絶対残しておくものリストを作る
まずは「絶対残すものリスト」を作りましょう。
下記に紹介する貴重品など、探してでも残しておくべきものもあるかと思います。
遺品の量は人それぞれ異なりますが、生活していた部屋がそのまま残っている状態では、何があるのか、どれだけあるのか、パッと見ただけでは分かりません。
【絶対残しておくものリストの例】
- 現金
- 貴金属製品
- 通帳
- 印鑑
- ブランド製品
- 契約書などの重要書類
現金や、相続に必要となる通帳や証書、印鑑はもちろんのこと、高価買取が見込める貴金属やブランド製品は残して置かれることがおすすめです。
2.残したい遺品リスト|迷ったときは2つの基準で判断
絶対残すものが明確になったあと、それ以外の形見となる日用品や衣類、雑貨、書類などは判断に迷われるのではないでしょうか。
こちらもリストを作っていきましょう。あるかどうか分からない物も含まれるかと思いますので、「衣類の中から1点」「あったら○○の小物入れ」などなんとなく分かる形でも大丈夫です。
また、残すかどうか迷う遺品もあると思いますので、2つの判断基準を紹介します。
- 形見として置いておきたい思い出の品か
- 自分や家族が使えるものかどうか・必要かどうか
1.形見として置いておきたい思い出の品か
まずは、故人の形見・思い出の品として置いておきたいものはあったかな、と思い出してみてください。
思いつかない場合は、残したアクセサリーや時計の中から見覚えのある物を選ぶと良いでしょう。
一緒に暮らしていて、思い出が多くどれも手放しがたいという方は、こんな基準を設けてみてはいかがでしょうか?
- 長く使える物
- 小さい物、かさばらない物
- 1つだけ選ぶ
ただ、のちのち「あれは私がもらうはずだった」などのトラブルにならないように、1度家族で形見分けについて相談してみてください。
2.自分や家族が使えるものかどうか・必要かどうか
まだ使える物やいくら本人が大事にしていた物であっても、誰も使わない物は残さないほうが良いでしょう。
例えば、男の子ばかりの家庭に豪華な着物を残しても、誰も着ないという可能性が非常に高いですよね。
衣類や家電は、「まだ使えるしもったいない…」という気持ちが働くかもしれませんが、周囲で使う人がいない物は、潔く処分しましょう。
新しい物であれば、買い取ってもらえる可能性もあります。
3.それでも迷う!溜め込みがちな写真や郵便物の分け方
ここまでで、だいたい残すものが決まってきたのではないでしょうか?
そこで注意していただきたいのが、写真と郵便物です。
人それぞれ、量が異なりますが、多い人はダンボール何箱にもなる可能性があるのがこの2つで、本人以外が見ても重要度が分かりにくいという難点もあります。
写真はアルバムやシーンを厳選
写真の場合、故人が移っていると捨てにくい…という心理が働くかもしれませんが、実際はそんなに頻繁に見る物ではありません。
アルバムに綴じられている場合は1冊だけ残す、バラバラでたくさんある場合は「冠婚葬祭だけ」「ペットと一緒に写っている写真だけ」「集合写真・家族写真だけ」「子供の頃の写真だけ」など決めて残すと良いかもしれません。
郵便物は重要書類と故人の交友関係が分かる物に注意
請求書や、DMなど、なかなか捨てられず溜め込まれている方は多いです。
全てまとめて捨てたいものですが、紙の束の中に、重要な書類があると大変ですので、請求書は処分、契約書や契約更新の案内などは残すなど決めて淡々と作業を進めましょう。
過去の年賀状がある場合、友人知人に亡くなった事を知らせる必要があるなら残して置かれると後で調べる手間が省けます。
こちらも残すものを明確にして、それ以外は処分、と割り切りましょう。
4.残さない方が多い遺品の種類も参考に
リストは出来上がってきましたか?
最後に、遺品整理をした後の品々を見て「やっぱり残さなくて良いな」と残すのをやめられることが多い、遺品の種類をいくつか紹介します。
- メガネなど故人本人以外が使用しづらいもの
- 大量の写真
- 故人の趣味の道具
メガネなど故人本人以外が使用しづらいもの
いかに思い出深くても、故人本人以外が使用しづらいものは、残さないことがおすすめです。
本人が肌身離さず身につけていたメガネや、補聴器などは、なんとなく手放しにくいかもしれませんが、受け継いだ方が身につけられるわけではないので、結局は持て余してしまうことが多いのです。
火葬できるものであれば一緒に棺に入れるか、普通に捨てる事に抵抗があれば供養してもらうのも良いでしょう。
大量の写真
前章でも触れましたが、写真はやはり捨てにくいので、「残してください」と言ったものの、予想以上に大量の写真が出てきてその量に驚き困られることが多いようです。
冷静に考えて、「本人と家族写っている写真だけ残せたらいいかな」という場合、故人が持っている以外にも、一緒に写っている写真をご自宅にお持ちでしたら、写真の山からわざわざ選別する手間がもったいないですよね。
故人の趣味の道具
故人の思い出がある上、使えそうだけど使えない、という物が「趣味の品」です。
男性なら釣り道具、女性なら裁縫道具…など、故人が大切にされていて、まだまだ使えそうな物ですが、家族に同じ趣味の人がいない限り、押入れに眠る事になります。
釣り道具やカメラ、ミシンなどは買い取ってもらえることもあるので、「誰も使わない人がいるなら使う人の手に渡ったほうが良い」と思い切って手放されてはいかがでしょうか。
遺品整理業社に来てもらう時は残すものをどう伝える?
遺品整理を業者に任せる方も最近は増えています。
その際、「大事な物や、捨てて欲しくない物まで捨てられたらどうしよう…」と不安に思われている方もいらっしゃるかもしれません。
ほとんどの業者では、最初に紹介した「現金・貴金属製品・通帳・印鑑・ブランド製品」は、残してくれますが、念のため「残しておいてもらえる物は何ですか?」と確認することがおすすめです。
それ以外の物については、「残したい物リスト」を見せて、相談してみましょう。
特殊清掃が必要な部屋の遺品はどうする?
特殊清掃が必要な孤独死や自殺された方のお部屋の場合、時間がたっていると、衛生的に好ましい状態でないケースがあります。
清掃スタッフが、金品や通帳・印鑑などを消毒して持ちだしますが、残りの遺品は処分を希望される方が多いです。
中には、「相続に必要な書類が見つからないから探したい」「たんす貯金を探したい」「どうしてもあるかどうか確認したいものがある」というご遺族の方もいらっしゃいます。
そういう場合は、マスクや防護服を身につけて、ご遺族の方が直接探されることもありますが、感染症の危険性については自己責任となるので注意が必要です。
遺品整理で残すものは最小限にしておく事がおすすめ
遺品整理について「思い出が詰まった遺品を、全部残せないなんて…」とつらいお気持ちになる方もいらっしゃると思いますが、スペースに限りがあるのであれば、残すものは最小限まで減らすがおすすめです。
残すものをあらかじめ考えておき、後悔のない遺品整理を行なってくださいね。
ご自身・ご家族で行なうことが大変な場合は、遺品整理業者に依頼するのもひとつの手です。
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