終活が注目される昨今において、自分が亡くなった後に残された家族が困らないよう「エンディングノート」を残す人が増えています。
しかし、エンディングノートの存在は知っていても、何をどのように書くべきかわからないという方も多いのではないでしょうか。
今回はエンディングノートの書き方について、書くべき項目や記入例を交えながら解説します。
エンディングノートを残す上で押さえておきたいポイントもあわせて解説しているので、ぜひ参考にしてください。
エンディングノートの書き方は自由!
エンディングノートには、決まった書き方はありません。
自分の気に入ったノートや、パソコンのファイルに書き残しても構いません。
エンディングノートはあくまで、自分のことをわかりやすく記載し、残された家族が葬儀や遺品整理の際に困らないようにするため残すものです。
エンディングノートには、主に以下の項目を情報として書き残すのが一般的です。
- 名前(ふりがな)
- 誕生日
- 現在の住所
- 自分の本籍地
- 血液型
- 星座
- 干支
- 趣味
- 特技
- 愛読書
- 思い出の映画
- 思い出の音楽
- 好きな言葉・座右の銘
- 尊敬する人
- 人生で影響を受けた人
- 人生の恩人
- 命の恩人
- 大切な人へのメッセージ(思い出)
- 喪主をお願いしたい人(その方へのメッセージ)
- 葬儀社の有無・連絡先
- お葬式についての希望(伝える人、して欲しいこと)
- 遺影の有無・写真
- 自分の死を伝える人々・連絡先
- お墓についての希望
- 運転免許証、保険証、パスポートなどの置き場所
- マイナンバー
- 年金についての情報
- お金を預けている銀行の名前・口座番号(ネットの場合はIDとパスワードも)
- 自動引き落とし(公共料金など)の情報
- 加入している保険の情報
- 所有している不動産の情報
- 借金の有無
- お墓やお寺についての情報
- 携帯やスマホを見るためのID・パスワード(ロック解除のため)
- 利用しているWebサイトのID・パスワード
- facebookやTwitterなどのSNSのログイン情報
- お友達の連絡先の一覧表(死亡したときに伝えられるように)
- お金・資産が発生するその他の情報(例えば、株やFX)
- LINEのお友達についての情報
残された家族が困らないよう、個人情報やデジタル遺品など「自分自身」について残すのが基本です。
実は、Microsoft Officeでは、エンディングノートを記すためのテンプレート(見本となるもの)が無料で配布されています。手書きは苦手だという方は、有効活用してみてはいかがでしょうか?
→ Microsoft Office「エンディングノート」のテンプレート
そもそもエンディングノートとは?
エンディングノートについて、そもそもよく知らないという方も多いでしょう。
自身の家族や友人に、自分が亡くなった後のことについて把握してもらうために残すのがエンディングノートです。
自分が事故や病気で連絡がつかなくなった場合の対策や、葬儀に関する内容などを記載するのが一般的です。
また、残しておきたい遺品や臓器提供、デジタル遺品の取り扱いについて残しておく場面でも活用できます。
死の直前にどう過ごしたいか、家族に対して確実に伝えるため残す人も多いでしょう。
自身の死後について残す「遺言書」と混在しがちですが、遺言書は法的なものであり、エンディングノートとは「効力」が異なります。
遺産などが原因で親族がトラブルにならないよう、弁護士や司法書士に依頼して遺言書を残すことで法的な効力が期待できます。
一方エンディングノートは、あくまで自分の希望を伝えるための手段です。
遺言書との違いも把握したうえで、終活の一環として気を張らずに作成しましょう。
エンディングノートを書くメリットは?
ここでは、エンディングノートを残しておく主なメリットを紹介します。
親族にかかる負担を軽減できる
自分が突然亡くなってしまっても、死後のことをエンディングノートに残しておくことで手続きなどがスムーズになります。
葬儀や遺品整理に関する希望などを残しておくことで、親族間でのトラブルや意思の相違も回避できるでしょう。
また、不動産などの資産をどうするか、あらかじめエンディングノートに記載しておくことで親族の負担を軽減できます。
自分が亡くなった後の片付けを家族に任せるうえで、できるだけスムーズに実施してもらうためにエンディングノートを活用しましょう。
医療・介護に関する希望を残しておける
エンディングノートには、終末期にどのような医療・介護を受けたいか残しておくことも可能です。
体調が悪化した場合にどのような施設に入れてほしいか、自分で判断できなくなった時のためにエンディングノートを残す人もいます。
また、自身の病名や臓器提供の有無、延命治療の希望などを残しておくのもおすすめです。
親族に判断を委ねることもないため、親族にかかる負担といった視点でもメリットがあるでしょう。
資産・口座の情報を家族が把握しやすくなる
不動産や貯蓄、保険などの資産や、自分しか知らない口座について書き残すことで、詳細や死後の配分などを把握しやすくなります。
資産についての情報が曖昧なままだと、残された家族が遺産争いなどのトラブルを引き起こしてしまう可能性があります。
また、口座に設定されている引き落とし項目の詳細も残しておけば、死後すぐに解約できるため無駄な支払いをすることがなくなるでしょう。
エンディングノートを残すうえでの注意点
エンディングノートを残しておく際は、以下に挙げる注意点について理解しておくことが大切です。
法的拘束力はない
遺言書とは異なり、エンディングノートに法的拘束力はありません。
あくまで家族や親族に残すものであり、自分の人生を振り返るためのものとして認識しておきましょう。
遺産相続など、法的拘束力のある情報として残しておきたい場合は、専門家に依頼して遺言書を用意してください。
見つけやすい保管場所を決めなければならない
デジタル遺品など、個人情報が第三者に渡らないような保管場所を決めておくことも大切です。
ただし、万が一突然入院することになったり、亡くなったりした際に親族がエンディングノートを発見できなければ意味がありません。
自分だけが把握するのではなく、信頼できる親族だけにはエンディングノートの保管場所を引き継いでおきましょう。
エンディングノートの作成は業者にも依頼できる
ここまでエンディングノートの作成に関するポイントを紹介しましたが、自分だけで書くのに不安を覚える方もいるでしょう。
近年では、エンディングノートの作成を業者に依頼する人も増えています。
アーチグリーンであれば、相続対策や土地の活用、不動産の査定やデジタル遺品など、エンディングノート作成に関するアドバイスを行えます。
預貯金・資産に関する現在の状況や有価証券の有無なども踏まえ、専門的な視点でエンディングノートの作成をサポート可能です。
自分だけでエンディングノートを作成するうえで不安がある場合は、アーチグリーンへの依頼をご検討ください。
まとめ
今回は、終活の一環として作成するエンディングノートの書き方について解説しました。
エンディングノートを書くことを含めたいわゆる「終活」は、主に遺された家族の負担を減らすためにあります。
遺品整理の際、大事な契約書類がどこにあるのか分かっているだけでも、遺族はとても助かるものです。
また、エンディングノートを書き始めることは、自分の老後の生活をしっかりと考えるいい機会にもなります。
エンディングノートは1人で書くよりも、ご夫婦やご家族で協力して書く方がよく、「いざというときは○○さんに連絡しないといけないね」と話し合って決めましょう。
今回紹介した内容を参考に、エンディングノートを活用した終活を実施してみてはいかがでしょうか。
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