この記事では、これから遺品整理の見積もりを業者から取ってみようとお考えの方に、見積もりを取る前に知っておいていただきたいことを遺品整理のプロの観点からお伝えします。
下記項目を知っていると、ご自身でも見積もり内容をしっかり判断できるので、適正料金で満足の行く遺品整理作業を進めることができるでしょう。
- 遺品整理の見積もり相場
- 遺品整理業者への見積書の取り方
- 遺品整理の見積書内容の確認
- 遺品整理の見積書取得時の注意点
- 遺品整理の見積もり費用を安くするコツ
- 遺品整理業者の賢い選び方
では、順番に解説していきます。
遺品整理の見積もり相場
遺品整理の見積もり相場は、作業を行う部屋の間取りや部屋の広さ、遺品の量、遺品買取の有無、マンションから搬出先までの距離によって料金に幅があります。
一般的には、遺品整理の料金相場は、ワンルームで4万円程度・2階建住宅の場合大体20万円程度と言われています。
代表的な住宅タイプごとの相場は以下の通りです
間取り | 料金の相場(税込) | 作業時間(人員) |
1K | 40,500円~ | 2~3時間(2名) |
1LDK | 91,000円~ | 2~3時間(3名) |
2LDK | 148,500円~ | 3~5時間(4名) |
3LDK | 204,600円~ | 4~6時間(5名) |
一軒家 | 242,000円~ | 5~7時間(5名) |
これらの料金はあくまで相場なので、部屋の広さや物の量で安くなる場合も高くなる場合もありますが、上記相場料金から大きくかけ離れた見積もりの場合は、業者に確認した方が良いでしょう。
詳しくは【遺品整理の料金相場】費用の目安は?料金を安く抑えるコツや業者の選び方をご覧下さい。
遺品整理業者への見積書の取り方
遺品整理業者への見積書の取り方は以下の2つの方法があります。
- 電話、メール、LINEで業者に連絡をとり、必要情報を伝えて見積書をもらう
- 業者に現場まで訪問してもらい、現場をチェックしてから見積書をもらう
電話やメール、LINEで必要な情報を伝え、それに従って見積書を業者に出してもらうことは、お客様にとって比較的時間も手間もかからず簡単に思えます。
しかし、電話やメールのみで実際の遺品整理の現場を正確に業者に伝えるのは難しいことが多いです。
部屋が一部屋ならまだしも、一軒家や複数の部屋があるご自宅なら、電話やメールの写真で現場の状況を伝えても、実際の荷物の量が正確には業者に伝わりにくいです。
また、遺品整理現場にトラックが進入できなかった、エレベータが使えなかった等、現場の作業環境でも見積もり料金が変化してきます。
そのため、より正確な見積もり金額を出すためには、事前に遺品整理業者が現場に出張し、そこで部屋の間取り、荷物の量、作業環境を確認してから見積書を作成することが望ましいと言えるでしょう。
遺品整理の見積書を取る場合は、以上をしっかり認識して業者に相談しましょう。
遺品整理の見積書内容の確認
遺品整理業者の見積書を受け取るときは、見積書の内容が明確であるかどうか確認しましょう。
できれば、作業の明細が書かれている見積書を作成してもらい、それが無理なら、できるだけ疑問点をその場で聞いたほうが良いです。
また、実際の作業が始まったあとに追加費用が発生しないかどうかも最初の見積もり時点で聞いておくことが大切です。
主に、以下のような作業内容があります。
事前お打合せ
事前にお客様と遺品整理の方針について打合せを行います。
「全て処分して良いので、とにかく遺品整理費用を安く抑えて早く終わりたいのか?」
「探し物を一緒にしながら、しっかり仕分けを行いたいのか?」
など、遺品整理の仕方についてお客様と方針を事前に話し合います。
また、効率的に遺品整理作業を行うために、当日の作業の順序を確認します。
周辺にお住まいの方へのご挨拶
遺品整理中の数日間は、どうしても作業の騒音が出てしまうことがあるので、周辺にお住まいの方や、マンションの管理人様への挨拶を行います。
挨拶の際、遺品整理に対してあまり良い印象をお持ちではない方もいることと、秘密保持のため、遺品整理であることは伏せて挨拶回りを行います。
仕分け作業
まずは、事前打ち合わせでお聞きした「必要品が少ない場所」(例:玄関・キッチン・ベランダ・洗面所)から遺品整理をすることが多いです。これは作業スペースを作る意味もあります。
ご遺族の方が主に過ごされていたお部屋は、業者スタッフとお客様が一緒にコミュニケーションを取りながら、遺品を「必要」「不要」「保留」に分けていきます。
保留に入ったものは、後日改めて確認していただき、不要であれば処分します。
家具の搬出、家電の取り外し
中身の空っぽになったタンスや食器棚の搬出や、エアコンの取り外しなどを行います。
保留品の再仕分け
仕分けを行った遺品を、「ご自宅へ持っていく必要品」「買取対象のもの」「供養を行うもの」に再仕分けを行います。
親族へ遺品の搬送
「ご自宅へ持っていく必要品」をお依頼主様や御親族様のご自宅にお送りします。
※当社アーチグリーンの場合は、お客様のご希望・ご予算に応じて、家具などの大きなご遺品を運搬させていただきます。一般の運搬業者様では家具の設置をしてくれる業者は少ないですが、アーチグリーンでは柔軟に対応いたします。
清掃
遺品や家具を引き上げたご自宅を綺麗に清掃します。
買取査定
買取査定を行います。
買取の内容については遺品買取・不用品買取(高額査定+処分)についても参考にしてください。
供養
お仏壇やお写真・お人形などを、業者が提携している神社やお寺でお焚き上げし、お焚き上げ証明書をお客様に送付します。
以上、遺品整理の内容について説明いたしました。上記の内容が、見積書の中でわかりにくいようでしたら、遺品整理業者に質問してみるのが良いでしょう。
実際の詳しい遺品整理の作業内は、【実家の片付けの事例】「できるだけ持ち帰りたい」公営団地の片付けの事例を読んでいただくとイメージがしやすいです。
遺品整理の見積書取得時の注意点
遺品整理の見積もり取得時の注意点を挙げるとしたら、以下になります。
- 見積もりは3社から取る
- 安そうな業者だけを選ばない
- 訪問見積もりに対応してくれる業者を選ぶ
見積もりは3社から取る
見積もりは、できれば遺品整理業者3社から取ることをオススメします。
1社ですと料金が比較できないので、その見積もり費用が高いか安いかの判断ができません。2社の見積もりでも、たまたま見積もり価格が同じ場合は、判断が難しいです。
3社見積もりですと、だいたいの相場がわかるので、日程などに少し余裕があるのでしたら、3社見積もりをしましょう。
安そうな業者だけを選ばない
格安の遺品整理業者は、必ずしも悪いわけではありません。安い料金で良いサービスを提供する優良業者はたくさん存在します。
ただし、1点気を付けてほしいのは「訳もなく安い遺品整理業者」です。
「高い技術力を持ったスタッフが少人数で行くので安くできます」という理由があるならともかく、料金の安さに理由がない場合は、「安かろう悪かろう」を疑った方がよさそうです。
遺品整理の費用を格段に安くするには、多くは何らかの違法性のある理由が考えられます。そのほとんどは不法投棄です。
不法投棄の場合は、警察がゴミの持ち主を探して連絡することがあり、最悪の場合は逮捕されたり罰金に科せられる可能性もあります。
訪問見積もりに対応してくれる業者を選ぶ
見積もりは、現場を実際に見に来てくれて出してくれる遺品整理業者が良いでしょう。
- ご遺品の量はどれくらいあるのか?
- 作業車両は置けるのか?
- 見積もり料金に追加などは発生しないか?
遺品整理業者がお客様のご自宅に訪問してお互いに確認することで、高額請求や追加費用を防ぐことができ、安心です。
以上、見積もり取得時の注意点を説明いたしました。
遺品整理の見積もり費用を安くするコツ
遺品整理の見積もり金額を安くするためには、次のことを準備しておくのがオススメです。
- 遺族・知人に手伝ってもらう
- 自治体のサービスを利用してご自身で不用品を処分しておく
- 貴金属・ブランド物などの買取をしてもらう
- 重要な物を先に見つけ出しておく
- 作業日にこだわりがない場合・いつでもいい場合
遺族・知人に手伝ってもらう
遺品整理業者は、明らかにゴミと分かるものだけを処分対象であると判断します。
依頼主の意向をできる限り尊重し、捨てる・捨てないの確認を行いながら作業をすすめるため、とても時間がかかります。
事前にご自身やご遺族・知人と一緒に「捨てるもの」「捨てないもの」の分別をあらかたしておくことで、業者の手間を省いて料金を安く抑えることができます。
自治体のサービスを利用してご自身で不用品を処分しておく
「不用品買取」「不用品無料回収」などの広告をご覧になったことがある方は、意外に思われるかもしれませんが、ほとんどの不用品は処分にお金がかかります。
特に布団や家具は多くの方が処分されますが、無料で引き取ってくれるところはほぼありません。
一番安く不用品を処分する方法は、実は自治体のサービスを利用することです。申し込みや、チケットの貼り付けは面倒かもしれませんが、ご自身で処分されると費用を抑えることができます。
貴金属・ブランド物などの買取をしてもらう
不要だと思っている家財でも売れる可能性がありますので、業者に不用品買取の依頼をすることをオススメします。
処分費用から差し引いてもらえるので、支払う金額を安く抑えることができます。
特に最近では昭和レトロな古い家電(ラジカセ、扇風機、トースターなど動かなくても大丈夫です)は、オブジェとしてマニアの間でも高値で売買されています。
その他にも専門書(美術、医学書、航空写真の本など)は限られた人にしか重要がありませんが、これらも高値で売買されています。
このように意外な品物が高額で買取されるケースが多いので、まずは遺品整理業者に相談してみてください。
重要な物を先に見つけ出しておく
貴重品のほか形見となる思い出の品などを依頼前に探しておくと、作業時間が短縮でき、安くなる可能性があります。
あらかじめ目に付く大事な物を分けておく、特に時間のかかる書類の仕分けは先にやっておくなどのひと手間で時間が短縮できます。
作業日にこだわりがない場合・いつでもいい場合
作業日程を明確に決めず、遺品整理業者の都合で作業を行う場合、料金を安く抑えることができる場合があります。他の業務の合間の手が空いたときに片付けを行うので、トラックや作業人員を別途手配する必要がなく、経費を抑えることができるのです。
スケジュールに余裕がある場合は、一度、交渉してみてはいかがでしょうか。その際、信頼のおける業者であれば、現場の鍵を預けて作業を一任する方法もあります。預かり証を発行してくれる、管理体制のしっかりした業者をお選びください。
遺品整理業者の賢い選び方
最後に遺品整理業者の賢い選び方について説明いたします。
- 作業プランの数が多い
- 遺品整理士が在籍している業者
- ヒアリングが丁寧(丁寧な対応と担当者の人柄)
- 不用品の買取りを適切にしてくれる
作業プランの数が多い
作業プランの数が多い=様々な要望・状況に対応できるということです。
また、それぞれのプランの違いをきちんと説明してくれるかどうかも、信用できる良い遺品整理業者を選ぶ時のポイントになります。
ヒアリングが丁寧
お問い合わせ時などに行う、遺品整理に関するヒアリングが丁寧な業者も、そうでない業者よりは優良である可能性が高いです。
例えば「どの遺品を残したらいいのか?」という基本的なところだけではなく、
- 「お家はこの後どうされるのですか?」
- 「ご近所さんから声をかけられた時の対応はどうしますか?」
など、作業に直接関係することではないけれども、遺品整理全体を通しては重要なことを、きちんと聞いてくれる業者は良い業者だと考えられます。
遺品整理士が在籍している業者
遺品整理士とは、その名の通り「遺品整理のプロ」です。
近年は、遺品整理士の需要が高まっているので、遺品整理士の在籍する業者を見つけることは難しくないと思います。
遺品整理に関する法知識、遺品整理全体の流れの知識、遺品の区別の知識をしっかり持っている遺品整理士なら、仮に作業に立ち会えない場合でも安心できます。
不用品の買取りを適切にしてくれる
価値のある遺品は、買い取りで大きな値がつくことがあります。
買い取りサービスを行っている業者は多く見つかるのですが、できれば鑑定は専門家に依頼し、その上で買い取り価格を決定する遺品整理業者を選んだ方がいいです。
理由は、遺品整理業者は鑑定に関しては専門家ではないので、適切な買取価格を出せない可能性が高いからです。
ですので、鑑定は別の専門家に任せている遺品整理業者が良いと言えます。
以上、遺品整理業者の賢い選び方について説明いたしました。
さらに詳しく知りたい方は後悔しないための「遺品整理業者」の選び方をお読みください。
まとめ
以上、遺品整理業者から見積もりを取るために知っておきたいポイントを説明いたしました。
- 遺品整理の見積もり相場
- 遺品整理業者への見積書の取り方
- 遺品整理の見積書内容の確認
- 遺品整理の見積書取得時の注意点
- 遺品整理の見積もり費用を安くするコツ
- 遺品整理業者の賢い選び方
上記の内容を知ってから遺品整理業者を探すと、納得いく見積もりを取れるでしょう。
当社アーチグリーンでは、「遺品整理なんてどうすればいいのか分からない!まずは見積もりを取りたい!」とお考えの方のために、親切・丁寧な対応を心がけています。
ご遺品の最低買取保証サービスや、買取の専門家との提携も行っていますので、安心してご相談ください。
お客様ひとりひとりに合ったプランをご提案します。
【遺品整理】大阪の遺品整理はアーチグリーン|安くて安心/買取・不用品回収