身内が亡くなって遺品整理を業者に依頼してみたいけれど、
「遺品整理業者がらみのトラブルがあると聞いた」
「遺品整理時にどういうトラブルがあるのか実例を知りたい」
「悪徳業者の特徴を知って良い業者に依頼したい」
とお考えの方は多いと思います。
実際に、遺品整理ではどういう業者に気を付けて依頼すれば良いのかが素人には分かりにくいと言えます。
今回は、遺品整理業者に依頼する際に気を付けたいトラブルの実例と、遺品整理トラブルの回避方法、悪徳遺品整理業者の特徴について、遺品整理業者の立場からお伝えします。
遺品整理のトラブル実例
遺品整理に関するトラブルの実例を紹介します。
遺品整理のトラブルは、お客様(あなた)と業者の間だけではなく、遺族間のトラブルも見受けられます。
遺品整理業者との間でよくあるトラブル事例
多くの遺品整理業者はルールや法を守って仕事をしていますが、まれに悪徳業者が存在し、料金や法律・対応を巡ってトラブルに発展するケースもあります。
遺品整理に関する業者との間でよくあるトラブルは以下の5つです。
- 高額請求・追加費用の請求をされる
- 不法投棄をされる
- 貴重品や大切な思い出の品が処分されてしまう
- 近所からクレームが入る
- 不適切な遺品買取をされる
高額請求・追加費用の請求をされる
- 実際の請求金額が、ホームページに載っている金額よりも数倍以上も高かったという「高額請求」のトラブル
- 不用品が思ったより多く出てきたというような理由で、相当な追加料金を請求される「追加費用」のトラブル
上記のトラブルは、遺品整理業者が正確に現場を見積りできていなかったことが原因です。
しかし、悪徳業者は、遺品整理を急いでいる依頼者の弱みに付け込んで、わざと高額請求・追加費用請求をしてくることがあります。
不法投棄をされる
不法投棄トラブルは、遺品整理業者が遺品整理後の不用品を、廃棄物処分場に持ち込むことなく、山などに廃棄をすることです。
廃棄物処理業の無許可営業をしている悪徳遺品整理業者は、捨てるところに困った場合に山や海、湖などに放棄することがあります。
もちろん、不法投棄は犯罪行為で、通常の不法投棄をした場合、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律第25条第1項第14号」に違反することになり【5年以下の懲役/1千万円以下の罰金または併科】が設けられています。
不法投棄の場合は、警察がゴミの持ち主を探して連絡することがあり、最悪の場合は利用した利用者(あなた)が逮捕されたり罰金に科せられる可能性もあります。
貴重品や大切な思い出の品が処分されてしまう
大事な故人の遺品の中でも、通帳や権利書、または大切な思い出の品(写真や手紙)などを、遺品整理業者が確認もせずに、そのまま廃棄処分してしまい、トラブルに発展することがあります。
経験のある遺品整理業者は、貴重品などを見つけた場合はすぐに依頼者に報告します。
しかし、一時的なアルバイトスタッフなどは、意図的ではなくても廃棄処分してしまうことがあります。
近所からクレームが入る
遺品業者の作業が雑な場合、近所からクレームが入るトラブルになる可能性があります。
例えば、以下のような近所迷惑です。
- 運搬車が道路をさえぎり邪魔になっている
- ゴミや不用品が道路に散らばっている
- 遺品整理業務後に近辺の掃除が不十分
- 早朝または深夜に作業を行う
このように作業が雑で、ご近所に配慮できていない業者もいます。
不適切な遺品買取をされる
多くの遺品整理業者では、不用品の買取サービスを行っています。
遺品の中で、少しでも高く買い取ってくれるものがあれば嬉しいですが、すべての遺品整理業者が品物の目利きをできるとは限りません。
そこで、買い取った品物はオークションに出したり、別の専門業者に買い取ってもらったり、海外へ売ったりします。
買取できる商品の例としては下記のものがあります。
- 小型家電
- 衣類(ブランド物)
- 宝飾品
- 雑貨
- 食器
- ミシン
- 楽器
- レトロな家電
- レトロなおもちゃ
- その他、今世の中で需要のあるもの
その買取価格が適切であれば良いのですが、目利きができないために、リスクを考えて買取価格を低く提示する遺品整理業者も存在します。
あとで、あなたが「あの遺品はとても高額で取引されている!」と知ってしまっても後の祭りです。
このように、遺品や不用品の買取りが適切に行われないことによるトラブルもあります。
遺族間でよくあるトラブル事例
遺品整理にまつわるトラブルは業者に対するものだけではありません。
遺族間でもトラブルが発生する可能性があり、当社もお客様には事前にしっかり注意喚起をさせていただいております。
よくある遺族間のトラブルは以下の通りです。
- 親族一人が仕切って、他の親族は作業はしないが口出しだけしてくるパターン
- 親族に相談なく一人で即断するパターン
親族一人が仕切って、他の親族は作業はしないが口出しだけしてくるパターン
遺品整理を行う場合、誰か一人が仕切って進めることが多いです。
例えば、両親が亡くなって、その娘の婿(義理の息子)が遺品整理を進めるといったパターンです。
その場合、他の親族が自分たちは行動も手伝いもしないのに口を出すということがよくあります。
「指輪があったはずだけど、きっちり見つけてね」
「勝手に捨てたり、買取してもらったりしないでね」
「もっと高価なモノが残っているはず」
「あったはずのモノがないけれど、どうしたの?」
というように、他の親族が好き勝手に口を挟んでくることがあります。
そうすると、一人で遺品整理作業を段取りしていた人が、「自分は時間や交通費を出してやっているのに…」と精神的に疲弊してしまい、遺族間でギクシャクする関係に悪化することがあります。
親族に相談なく一人で即断するパターン
また逆に、一人で仕切っていた遺族が、親族に無断で遺品を処分したり、業者に買い取ってもらったりするときも、遺族間でトラブルになりやすいです。
何気ない遺品でも、他の親族にとっては故人との思い出の品かもしれません。
「勝手に捨てられた!」
というような事がないように、処分や買取の場合は、遺族一人で即断するのではなく、できるだけ他の親族に相談して行った方が良いでしょう。
以上が遺品整理にまつわる主なトラブル実例と悪徳業者の特徴です。
では、次にこのような悪徳遺品整理業者を見分けるための方法についてお伝えします。
遺品整理トラブルの回避方法
上述のような遺品整理トラブルを避けるためには、
- 最初に遺品について一通り確認をしておく
- 悪徳業者に依頼しないようにする
ということを行うようにしましょう。
最初に遺品について一通り確認をしておく
遺品整理業者と遺族との間のトラブル、もしくは遺族間のトラブルを避けるために、最初の段階で遺品についてどのようなものがあるかを確認しておきましょう。
できれば遺品についてはリスト表を作成し、デジカメやスマホで写真撮影を行って証拠を残しておくことをおすすめします。
そして、そのリストと写真を遺品整理前や途中に親族と共有し、事前に処分方法を検討することで、親族間のトラブルは回避可能です。
また、リストを作成することで、遺品整理業者とのトラブルも未然に防ぐことができます。
リストにない遺品が後に出てくることもあるかもしれませんが、それらも逐一情報を更新しておきましょう。
遺品内容の確認ができていたら、あとは信頼できる遺品整理業者を選ぶことに注力します。
次項に、良い遺品整理業者の見分け方と確認ポイントを解説します。
良い遺品整理業者の見分け方と確認ポイント
悪徳業者を見分けるチェックリストとポイントを挙げてみます。今、検討されている業者が良い業者かどうか、ぜひチェックをしてみてください。
- ホームページに遺品整理の詳細がきっちり書かれているか?
- ホームページに代表の顔写真が掲載されているか?
- 遺族への気遣いや思いやりが言葉の端々にあるか?
- 迅速な対応をしてくれるか?
- 見積もり来訪時に、スタッフの身だしなみはきちんとしているか
- 見積もり来訪時のスタッフの人柄にひっかかりがないか?
- 会社の制服がある業者か?
- 見積書の内容や料金が明確か?(追加料金について書かれているか?)
- 遺品で残すものと残さないものが文書で明文化されているか?
- 書面でのやりとりで証拠を残してくれる業者か?
- 見積書や名刺に許可番号や所在地などを明記しているか?
- 会社名義の銀行口座を保有しているか?
- ご近所にも配慮してくれる遺品整理業者かどうか?
上記のポイントを意識して遺品整理業者を選ぶことで、良い遺品整理業者を見分けることができ、その結果、トラブルを未然に防ぐことにもつながります。
見分け方の詳細は【悪徳業者の見分け方】遺品整理業者を料金の安さだけで選ぶのは危険!にも詳しく書いているのでご確認ください。
遺品整理トラブルの解決方法
遺品整理業者との話し合いでトラブルが解決しない場合は、以下の2つの方法で解決をするしかないでしょう。
- 行政機関への相談
- 弁護士や行政書士に依頼
行政機関への相談
遺品整理トラブルで困った場合は、下記の相談窓口をご利用ください。
独立行政法人 国民生活センター
国民生活センターは、国民生活の安定及び向上のために、国民生活に関する情報の提供・調査研究・重要消費者紛争について法による解決手続きを実施している独立行政法人です。
ホームページには実際に遺品整理に関するトラブル事例の報告も載っています。
こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル-料金や作業内容に関するトラブルが発生しています-(独立行政法人 国民生活センターより)
消費者庁
消費者への財産被害の発生や拡大を防ぐため、必要な措置をとってくれる国の機関です。
消費者相談
経済産業省の窓口です。消費者からのご相談を消費者相談室で受け付けています。相談員が原則電話にて相談に乗ってくれます。
暮らしの相談窓口のご案内
内閣府の相談窓口です。日々の暮らしにおける様々な悩み事について、どこに相談して良いのか分からない相談先がまとめられています。
遺品整理業者のホームページにウソがあったなどは、上記窓口の「インターネット上での違法・有害情報」で相談可能です。
弁護士や行政書士に依頼
依頼や相談にお金がかかりますが、弁護士や行政書士に依頼することも可能です。
相続や遺品整理に詳しい弁護士や行政書士もおりますし、法律的な対応も代行してくれます。
先述した行政機関に相談して、「そのトラブルは弁護士か行政書士に相談してみてください」ということになれば、弁護士や行政書士に相談してみましょう。
トラブルになる前に確認!遺品整理の見積もり相場
遺品整理の見積もり相場は、作業を行う部屋の間取りや部屋の広さ、遺品の量、遺品買取の有無、マンションから搬出先までの距離によって料金に幅があります。
一般的には、遺品整理の料金相場は、ワンルームで4万円程度・2階建住宅の場合大体20万円程度と言われています。
代表的な住宅タイプごとの相場は以下の通りです。
間取り | 料金の相場(税込) | 作業時間(人員) |
1K | 40,500円~ | 2~3時間(2名) |
1LDK | 91,000円~ | 2~3時間(3名) |
2LDK | 148,500円~ | 3~5時間(4名) |
3LDK | 204,600円~ | 4~6時間(5名) |
一軒家 | 242,000円~ | 5~7時間(5名) |
これらの料金はあくまで相場なので、部屋の広さや物の量で安くなる場合も高くなる場合もありますが、上記相場料金から大きくかけ離れた見積もりの場合は、業者に確認した方が良いでしょう。
詳しくは【遺品整理の料金相場】費用の目安は?料金を安く抑えるコツや業者の選び方をご覧下さい。
まとめ
以上、遺品整理にまつわる業者や遺族間でのトラブル実例、遺品整理トラブルの回避方法、解決方法、遺品整理の見積もり相場について解説しました。
人生において遺品整理というのは度々発生することではありません。遺族の皆さんで、気持ち良く遺品整理を行うために、この記事のトラブル回避のポイントをよくご確認してみてください。
当社アーチグリーンでは遺品整理士が在籍し、出張見積りも行っていますのでお気軽にご相談ください。
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